2015年2月25日水曜日

【20130227】愛について

2013-02-27 22:39:00

一年近く前、五年間付き合った1つ年下の彼女と別れた。スケールの小さい話だけど、それでかなり価値観が変わった。

私にとっての彼女は恋人である前に親友で妹で、家族だった。退屈と幸福の象徴みたいな存在だった。
でもやっぱり幸福ではなくて人間だったから、別れることになった。好きな男ができたということだった。
しばらく何をする気も起きず毎晩強い酒を飲んで飲んで気絶するように眠ったけど、決まって夜が明ける前に目が覚めた。

彼女は大学の後輩で、私のほかに友達がいなくて、いつも私の後ろをくっついて歩いていた。船が好きな私のためにこっそり調べて、いろんな場所の遊覧船に私を乗せてくれた。はじめて東京に出張に来て心細かったとき、夜行バスで会いに来てくれて毎日ごはんを作って待っていてくれた。

別れたときは未練と嫉妬で憎たらしくて殺したいくらいだったけど、何度思い出しても私にとても良くしてくれたことしか思い出せない。
だからそんな彼女が好きになった男なら素晴らしい人なんだろう・・・なんてことはまったく思わない。きっと背が高くてハンサムで、頭におがくずが詰まったみたいにつまらない男だろう。

あれから、悲観的な風にではなく私は、恒常的な幸せを求めて生きるのは金輪際やめようと思った。
他の人がどうかなんて知らないけど、私にとっての幸せは好きな人がずっとそばにいてくれることで、それだけは絶対に変わることはない。だから凍結するしかない。他人に幸福を委ねるなんておそろしい真似、もう二度と出来ないだろう。

彼女はもうとっくに私のことを愛していないし、私も多分もう彼女のことを愛していない。
私には好きな人がいるし、その人のことをこれからもっと好きになると思う。だから今に彼女のことは一週間に一度も思い出さなくなることだろう。

それでも私は、愛は今現在の幸せや時間なんかとは一切の関連性を持つことなく存在していると思う。いろんな土地の遊覧船に私を乗せてくれた人、誰だか思い出せなくなっても私は、あきらかに昔よりもずっと遊覧船が好きだ。

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