2015年2月25日水曜日

【20130216】薬味がうまい

2013-02-16 00:16:00

大人になってから無性に薬味がうまい。
万能ねぎ、にんにく、すりゴマにおろし生姜。お麩とか湯葉とかクルトンなんかのやつらも妙に美味しい。
子供の頃はケチャップくらいしか受け付けなかったのに不思議だ。

食べ物の嗜好とは別に、映画や小説に関しても薬味的なモチーフが出てくると嬉しくなる。
登場人物の口癖とも言えない語尾の感じだとか、三回中二回はくたくたのマフラーをしていたり、紅茶を飲むときは必ずビスケットだとか、そういう本筋とは関係ない細部にいつも感動している。

先日の日記でも触れたけど、生活するということに対して俄然興味が湧いてきたからだろうか。
自分を含め、どんなに退屈な人の退屈な人生にも物語はあるということが薄々わかって、物語性に対する興味が失せたのかもしれない。
何が起こったかよりも誰に起こったか、その時のその人の表情だとか言葉だとか直後に飲んだものだとかのほうに、重要な情報がぐっと詰まっている気がする。

ほとんど全ての武勇伝がつまらないのは、そこには物語だけがあって細部が圧倒的に欠如しているからなんじゃないかなと思った。

0 件のコメント:

コメントを投稿